columnコラム

厚生労働省は、医師の地域偏在是正を目的として、2026年度税制改正要望において新たな支援策を盛り込みました。

これは医師確保が特に困難な地域における医療提供体制の維持に寄与するものです。

具体的には、都道府県が定める「重点医師偏在対策支援区域」において、医院・クリニックを新規開業、または事業継承をする医師に対し、税制上の優遇措置を講じることを求めるものです。

当該区域は、将来の定住人口が見込まれ、地域医療の拠点として機能することが期待されるエリアが想定されています。

本要望における税制上の措置は、医院・クリニックの開設や継承に伴い発生する登録免許税、不動産取得税ならびに一定期間の固定資産税、都市計画税の軽減です。

これらの措置は、開業医の初期投資負担、とりわけ不動産関連費用を軽減することにより、当該地域での開業を促進することを目的としています。

医師偏在の是正に向けては、これまでも複数の施策が実施されてきましたが、税制面からの直接的な支援を導入することで、より実効性のある効果が期待されます。

本措置が、地域医療の担い手確保につながり、持続可能な医療提供体制の構築に貢献するか、今後の予算編成過程における議論に注目です。

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